はじめに
WordPressブロックテーマでブログを再構築するべく、ブロックテーマのおさらい、既存テーマ選び、ざっと実装イメージを勉強したところで、いよいよ実際に作業に入ります!
本記事では、デザインツール「Figma(フィグマ)」を使って、ブロックテーマ「Spectra One」との相性が良いUIを設計し、そのままGutenbergで再現しやすいブログデザインを作る方法をご紹介します。
「Spectra One」のおさらい
Spectra One は、人気のGutenbergアドオン「Spectra(旧名:Ultimate Addons for Gutenberg)」と連携する、軽量・シンプルな公式ブロックテーマです。
特徴は以下の通り:
- FSE完全対応テーマ(フルサイト編集)
- レスポンシブ設計が前提
- FlexboxやGridベースのレイアウトが簡単に作れる
- デザインテンプレートが豊富でカスタマイズも自在
ノーコードで収益ブログを作りたい人にぴったりのベーステーマ。
Figmaでこのテーマに合ったUIを設計すれば、そのままGutenberg上で再現できます。
準備編:FigmaでブログのUIを設計する前に
FigmaでブログのUI設計を始める前に、いくつかの準備をしておくと、後の作業がスムーズになります。
作業を自動化・補助してくれるプラグイン
FigmaでのUIデザインを補助してくれる素材・プラグインのまとめはこちら
Figmaにおけるデザイン構築要素
| ページ名 | 含まれる要素 |
|---|---|
① Wireframe(構造設計) | グリッド付きのレイアウト構成 |
② Components(UIパーツ) | ボタン・見出し・カードなどの部品 |
③ Templates(ページ設計) | トップページ・記事詳細・LP・比較ページなど |
④ Responsive Variants | モバイル/タブレット用のレスポンシブ設計 |
デザインルールの定義
Figmaで実際にWireframeやTemplatesを作成する前に「デザインルールの定義」を行うことは非常に重要です。
特に「Spectra One」のようなブロックベースのWordPressテーマに対応するUIをFigmaで設計する場合、統一されたルールがあることで、設計・実装・運用がブレずにスムーズに進行できます。
補足:最低限でも「3つ」定義しておくと◎
時間がないときでも以下は最低限整えておきましょう。
- カラー(ブランドカラー+テキスト色)
- タイポグラフィ(見出し・本文・小さなテキスト)
- グリッドレイアウト(コンテナ幅+カラム数)
さらに詳細なデザインルール参考はこちら▼
テンプレートの作成手順
Step1:新しいFigmaファイル作成
- Figmaを開き、新規ファイルを作成
- ファイル名:
Spectra One Blog Template
Step2:レイアウト・グリッド設定(共通)
「Spectra One」は最大12カラムのレイアウトに対応しているため、Figmaでも同じように12カラムのグリッドを設定します。
| Frameサイズ | グリッド設定 |
| デスクトップ:1440×1024px | 12カラム(各幅 72px / ガター 24px) マージン:左右 112px |
| タブレット:768 x 1024px | 12カラム |
| モバイル:375×812px(iPhone 13系推奨) |
Step3:デザインルールを定義しておく
- フォント階層:H1〜H3、本文サイズ、行間など
- カラースキーム:サイトカラー/CTAカラー/背景色など
- 余白ルール:パディング・マージンのベース値を決めておくと◎
Step4:UIコンポーネントの作成
| コンポーネント名 | 詳細 |
|---|---|
Button / Primary | 青背景・白文字・角丸8px |
Card / ArticlePreview | 画像+タイトル+抜粋+ボタン |
Header | ロゴ+ナビメニュー |
Footer | メニュー+SNS+コピーライト |
CTA | キャッチ+ボタン+背景色 or 画像付き |
RankingBox | ランキング順位+画像+比較要素+ボタン |
※ それぞれ Auto Layout で組みましょう。
Step5:ページテンプレート作成
ここでは、Figma上で作る「Spectra One向けブログUI」の構成例を紹介します。
トップページ構成例:
- ファーストビュー:Heroセクション(H1キャッチコピー+画像orCTAボタンなど)
- 人気記事一覧(3〜6記事を横並び or グリッド)
- カテゴリー別記事一覧(タブ式 or カード)
- メルマガ登録/無料資料DLなどのCTAセクション
記事詳細ページ構成例:
- タイトル(H1)
- アイキャッチ画像
- 本文ブロック(見出しH2, H3 + テキスト)
- 広告・CTA配置(記事下・途中・スクロール追従)
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共通パーツ(グローバル)
- ヘッダー(ロゴ+ナビ)
- フッター(問い合わせ/SNSリンク/コピーライト)
- サイドバー(カテゴリ・プロフィール・広告)※表示/非表示設計を選択制に
Step6:レスポンシブ設計
- 作成済みのトップページを複製
- Frameサイズを768px(タブレット)と375px(モバイル)に変更
- レイアウト調整(縦積み・余白縮小)
モバイル対応のポイント
モバイルユーザーの割合は全体の7割以上。Figmaでは次の機能を活用して、スマホ表示も意識した設計をしましょう。
- Auto Layoutで柔軟な構成に
セクション全体をAuto Layoutで囲むと、要素の順番や間隔の調整がラクになります - Constraintsで伸縮可能な要素に
ボタンや画像のサイズを「左右中央」などに固定して、画面サイズが変わっても崩れないレイアウトに - スマホ特有のCTA設計
スクロール中でも見える「フッター固定ボタン」
モバイル専用のレイアウト(例えば、記事カードを縦に並べる)も別アートボードで設計
すぐに使えるFigma用「カラー・タイポグラフィスタイル」定義
| 名前 | 値 |
|---|---|
Primary Color | #2C74FF(Spectra Oneの青) |
Accent Color | #FFD700(黄) |
Text Primary | #222 |
Heading Font | Inter Bold(Google Fonts) |
Body Font | Inter Regular |
H1 | 48px / Bold |
H2 | 32px / Bold |
Paragraph | 16px / Regular |
FigmaからGutenbergに落とし込むワークフロー
Figmaで作ったデザインを、実際にSpectra One + Gutenberg上で再現する際のステップです。
実装ステップ
- FigmaでUI完成
- 各セクションごとにブロック構成をメモ(Group/Columns/Buttonsなど)
- WordPress上で同じ構成を再現
- パディング/マージン/カラーを微調整
- スマホ表示チェック&修正

再現性を高めるコツ
Figmaパーツに「ブロック名(例:Group, Cover)」をメモしておく
実測ガイドはこちら
まとめ:Figma × Spectra Oneで「ブログ」設計を効率化しよう
- ブロックテーマ時代では「再現性の高いUI」が成功のカギ
- Figmaでしっかり設計しておけば、実装コストも激減
- 見た目だけでなく、「収益を意識した導線設計」が大事
